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古民家を『DAN壁』で再生 〜宮城県仙台市〜


杜の都・仙台で“いいものを造りたい”という想いを形にしたリフォーム事業を展開している会社が、築120年の古民家改修を行うにあたり、断熱性・耐震性・耐久性を同時に向上させる部材として外壁に『DAN壁』を採用しました。

 「ちょうど古民家を改修するにあたって、外壁をどう仕上げようか悩んでいたんです。塗装も窯業系サイディングも使いたくはなかったので。そんな時に社員の1人が『こういう製品がありますよ』と教えてくれたのが『DAN壁』だったんです」。こう話してくれたのは(株)住宅工房(宮城県仙台市)の天内敦社長。

 住宅の外装材としては、窯業系サイディングやモルタルなども使われていますが、やはり本物の質感があり、地震が起こってもクラックが入りづらい外装材がいいと考えていた天内社長は、北海道を訪れて実際に『DAN壁』を採用して年数が経った住宅がどうなっているのかを視察。「資料などを見て8割以上大丈夫と思っても、施工して年数が経った住宅を見てみないと不安だったんです。断熱性能は見た目ではわかりませんが、窓下の一部など塗り壁で弱いところ以外はクラックはなく、厳しい気象条件の中でも汚れが少なかったのが印象的でした。これなら窓下などに気を付けて施工すれば大丈夫と思いましたね」(天内社長)。

 改修した古民家は、平屋で約60坪の広さ(ロフト含む)。もともと外壁が土壁で、もちろん断熱・気密施工は行われていません。同社では改修にあたって土壁をすべて撤去し、柱と土台はすべて交換。1階のフロアレベルが地盤面に近かったこともあり、基礎は新たに造りました。外壁は柱の屋外側に構造用合板を張り、その上から『DAN壁』をビス・ワッシャーで固定。断熱厚は単体で次世代省エネルギー基準をクリアする70mmで、さらに柱間にグラスウール100mmを充填し、合計170mm厚としています。天内社長によると「リビングなどはかなり広い空間なので、断熱性の確保を重要視し、170mmの断熱厚としました。柱・土台の交換と基礎の新設で必要なジャッキアップのほか、太い梁の曲がりに合わせて石膏ボードを丁寧にカットする作業や土壁の撤去には手間がかかったものの、『DAN壁』の施工は大工が楽にできると言っていましたね」とのこと。

 天内社長は『DAN壁』について「次世代省エネ基準をクリアできる断熱性能に加え、軽量なために地震によるはく離や脱落をほとんど心配しなくていいし、クラックも入りづらいのは大きなメリットです。万が一、傷やクラックが発生しても、その部分を削って発泡ウレタンで処理すれば楽に補修できると思います。住宅の耐震性や建材の素材に関心が高く、塗り壁にしたいというお客様に広く知ってもらいたい製品ですね」と話しています。
(『ダンネツ通信vol.75』より転載)